住民からの請願を認めた責任(12月定例会最終9日)

●不登校児童生徒に対して多様な学習機会確保のための経済的支援制度の確立を求める。

 ここには、学校以外での学習や様々な活動の場に参加するための当事者の子ども達への支援。また、そういう子ども達を受け入れる側の取り組みで、例えばフリースクール設置のための公的補助事業を国の方で検討して頂けないかというお願いの意見書を、議会で取り上げた。この請願は認められ、町議会から国の関係機関に提出(書類の郵送)された。

 ここからが、議員活動としての評価が問われます。このまま国の動向を見守り、待っているのでしょうか。国が動くよう請願提出者と共に積極的に活動範囲を広げ、同じ悩みを抱える人たちと活動することも可能です。同様の請願提出に向け、県内他議会の議員紹介に走る事も出来ます。また、議長自ら国会議員に対して力を入れてくれるよう関係者と共にお願いに上がることも出来るはずです。議員活動としては幾通りも考えられるのではないでしょうか。請願を認めたなら、認めた責任を果たして欲しいと思います。

この時、請願を提出された保護者の傍聴で、乳児連れなのを認めたことは議会参加の門を一歩緩和しました。 以上で定例会は閉会されました。

12月定例会 最終報告

議員派遣の件を議会運営委員長から報告。その中で特筆することが。

来年2月18日(土)議員と住民との交流会(住民からの町つくり提言の場を設定する)

 全議員参加で、住民は予約により人数の制限があるという。2月の上板広報に「議会報告」と共にお知らせする様である。制限というが、ぜひ皆さま一言でも思いを伝えようではないか。財政厳しい中での住みやすい町はどういうものか。

 今の問題点を逃げずに見直すことは、財源確保の観点から大切だと思う。そして、未来に子ども達に残せる恥ずかしくない町をつくるため、全ての住民に対して、法律や条令に則り公平で思いやりのある支援が出来る行政改革とそのための人材育成。上板町の少ない財政が暮らしの中で本当に困っている人のために使われるよう基本原則に返る場となって欲しいと思う。

 住みたい町ランキングで分かるように(他の自治体を見ても)、多くの住民が住民の手で様々な活動をしている町が選ばれています。そのためには、住民が町のために何かお手伝いをしたいと考えられる様、行政の思いやりの姿勢が必要ではないでしょうか。子育て・教育・高齢者福祉への行政からのアプローチは現金ばらまきでなく、基本の制度つくりから見直してほしいと思います。特に子育て中の保護者の方々が、将来の子ども達の教育、未来の福祉などへの考えを話して下さったらと思います。皆さまはどのようにお考えでしょうか。

12月定例会4日目(9日) 条例改正4件

①国が公務員法を改正したことにより、職員の給与・勤務時間・再任用制度の廃止等の改正

②職員の定年制度改正・・・定年年齢60歳を65歳に引き上げる。定年延長は令和5年から2年毎に1歳ずつ引き上げることになり、完全施行の令和14年まで再任用は暫定とする。給料は現在の7割となる。

③職員の育児休業の改正・・・3歳までの子ども1人につき2回まで取得出来る。(日数でなく回数)

④選挙運動に関する改正・・・選挙費用の増額(選挙自動車・ビラ・ポスター等の公費負担)

12月補正予算審議(9日)

各議員の質問は、数字や現状、運営方法を聞くだけである。9月決算時、監査委員から指摘された内容を追究する質問はなかった。職務に対する意識改革を促す様な質問で議場に緊張感を持たせてほしいと感じた

乾議員=①コロナワクチン接種者❓(健康推進課)・・・4回目終了者,5300名。5回目終了者,1300名。(11月末現在数) ②起債額2億1000万円の金利❓(総務課)・・・令和3年度の実績は0.4%。                                                                                                                              傍聴者意見=ソフト面の質問ならワクチン接種の問題点として、副反応の事例や民間医療機関でアナフィラキシーに対して、緊急措置が可能か、対応の仕方がマニュアルとしてあるのか、役場側の認識を追究する必要があったのではないか。また、総務課長の事前説明(提出の補正予算)は大変詳しく丁寧で、各起債額にどの様な交付税措置が取られているのか理解出来良かったが、事前準備出来ていること以外の質問については答えを出すのにかなりの時間がかかっていた。認識不足ではなかったか。

富永議員=戸籍事務のマイナンバー制度導入にかかる費用について、パスワード管理とバックアップシステムの体制は❓(総務課)・・・管理については「法務局との回線でつながっている」バックアップは場所を変えて委託業者が管理」の答弁。                                     傍聴者意見=バックアップに関しては、当たり前の答弁。質問議員が、システム停止や不整合の様々な原因に対する対応策等を追及すべきである(そのマニュアルが作成されているのか)。パスワード管理に関しても同じく、この答弁に対し再問はすべき。問題が起これば自治体の管理責任を問われる。役場内の各職員自身でのパスワード管理はどの様にマニュアル化されているのか。パソコンを使う住民が役場窓口で聞くなら、それ以上の追及をするであろう。この質疑応答は全く理解出来なかった。他の議員から再度、役場内管理体制の答弁を求める質問(追及)があっても良かったと思うが、そもそも財源振替だけの数字なので今頃この質問はないだろう。

坂東議員=保育所工事中にかかる保育運営への影響はどうか❓(民生児童課)・・・現場と事前に調整しながら業者との契約に諸条件をつける。子ども達への安全配慮のため日程や時間など。                       傍聴者意見=これは想定出来る範囲の答弁。その具体的条件の内容(保育所内ではどの様に話し合っているのか)、事前というが工事計画のどの時点(時期)の打ち合わせになるのか、工事過程においての議会への説明の在り方なども確認が必要ではなかったか。今までの工事でも打ち合わせをしたと言われるが、使い便利の悪い設計のまま行われ、現場の声が届いていない事例が見受けられたからである。設計図を読める職員はいるのか?                                                              

補正予算額  1億5000万円追加

1年間予算 合計¥54億5700万円

12月の主な事業

早期退職者退職金   1420万円(2名分)

障がい者自立支援医療給付費   2000万円

ワクチン接種事務費,委託料   1623万円

神宅団地集会所改修工事変更(解体工事)  900万円減

さくら保育所改修工事費                                                       2億3400万円(来年度分1億4160万円+今年度分9240万円)その内8720万円は起債(交付税措置30%~50%)今後の心配は工事にかかる資材代は物価高騰の折、価格の増額が。今の公共工事や事業費用は税収が見込めず、借金頼みである。これからの事業計画は、より一層の知識と情報が必要になってくる。業者との契約等に関しても、合い見積もりから始まり工事にかかる前の充分な打ち合わせにより、完成間際に不備が出ない様な段取りになっているのだろうか。これは今年の監査により指摘された部分(計画の不備・未契約等)でもある。大型事業ほど、ひとつひとつに①確認②確認と慎重に進めていただきたい。

定例会3日目の出来事

納田元町長の葬儀告別式が8日葬儀場で行われた。

11時45分~13時出棺の案内が新聞に掲載された。定例会中という事もあり、前日の通夜に出席し告別式は欠席すると判断した議員もいた。当日の議会運営は、議員の一般質問が10時に始まり18分で終わった。議長は質問終了後「只今から、14時までを小休とする。14時から最終議員の一般質問を行う」                                   3時間40分の休憩を取り、告別式に参列しやすい様に図った。そういうものだろうか。傍聴者の中には、議長の発言を聞いて嫌悪感を示した住民もいた。

一般質問のチェック

12月定例会で問うこと

来年1月中には、来年度の予算計画が整ってくる。財政監視役の議員としては、この時期に来年度の予算編成について関心を持ち、どの様な事業計画で望むのか、町長の意気込みや姿勢を問う質問が欲しい。この時期だからこそ多数の議員が重なり質問する分野であると思う。全くないと言うのは、如何なものか。

また、繰り返し議員の皆さまに伝えたい事は、現状をいくら質問しても、それは聞いているだけ。住民が役場窓口で尋ねれば、担当職員は答えてくれるだろう。一般質問は、そこから疑問点を見つけ出し、住民目線での矛盾を問いただし、矛盾点をどの様に考えているのか答弁を求め追求し、打開策への道すじや選択肢を具体的に提案するものではないか、と思うが。すり合わせたもの以上の質問が出ていないようで、緊迫感に欠けているように感じられる。その雰囲気が執行者側に伝われば議会での質疑応答はたんなるパフォーマンスの舞台となってしまう。CATVの番組のひとつでしかなくなる。

定例会では、もっと町長が意思表示できる質問を聞きたい。いったい町長は町つくりをどの様に考えているのか。答えて欲しい。今後の町にとって必要で大切な質問も多く含まれてはいるが、肝心要の質問が抜けている。と、感じられた。

12月 一般質問者(9名)

開会日  6日

安田議員=地域おこし協力隊の現状と課題・地域包括支援センターの利用状況と100歳体操への補助・マイナンバーカードの推進

富永議員=通学路の安全対策・避難訓練の改善点・迷惑雑木の安全指導の現状

村上議員=議場でのタブレット導入

7日

乾議員=新ゴミ処理施設の費用や計画の妥当性・河川の治水対策・耕作放棄地の現状と取り組み

岩野議員=介護保険料の現状と改善・福祉サービスへの人材育成・私道の現状と今後の悪路対策

柏木議員=学童保育長期休み中の昼食提供・ひとり親世帯の入学支度金・インフルエンザ予防接種補助の増額・公共施設トイレの衛生備品

青山議員=児童施設の信頼性の点検・公共案内標識の点検整備・有害鳥獣対策

8日

前田議員=鳶谷川の浚渫対応・水道メーターの流量計管理と修理

坂東議員=大山野外活動センター跡地の活用・不登校児童生徒への対応と民間活動への支援