気分を変えて・・・藍住町議会開会の傍聴

今、藍住町は学校給食への牛肉納入をめぐり、官製談合事件で混乱を招いている。奥田元副町長と平石元副議長が業者の男性と共に3月6日に起訴された。事件は2020年10月、納入業者を決める時に最低見積もり価格を業者に漏らしたということである。

3月6日、定例会開会。事件を受け、藍住町長が所信表明でどの様に説明対応するのか。15分強の所信表明。

「町政への信頼を著しく失墜させ、ご心配ご迷惑をおかけしたこと、大変申し訳なく深くお詫びする。奥田副町長に対して任命責任は私にある。今後、不祥事の再発防止に向け職員の綱紀粛正、事務処理の改善見直し等、信頼回復のため全力で取り組み、長の責任を果たしていく。」

その後、新年度の重点取り組みを述べる。長としての各分野に対する目標や考え方を示し、具体的事業を簡単に説明。大きな事業に対してはパブリックコメントを実施する。老朽化の藍翠苑建替えに関して場所選定は決まり次第、議会に報告。グローバル化のための中学生の海外派遣、英語力向上のための資格検定への支援。藍の館の運営で藍に力を入れ、阿波藍日本遺産認定から4年目、今後関係者と共に推進。変わりゆくコロナ対策の支援にも連携して具体策を伝えていく。最後は行財政改革で、目標は事務負担の軽減・住民の利便性の向上。22年度の基本計画の中間見直しを実施。住民が聞いて分かりやすい丁寧な説明だった。ほとんど金額の提示はせず、将来に向けてこう考えているのでこの様に進めていく。藍住町長がどの様に考えているのかが伝わってきた。

松田町長、参考にしていただきたい。町長が目指す町がどういうものか、そのために今年はここに力を入れるのだと、住民が聞いて理解して頂けるような所信表明を述べてほしい。松田町長は新たな事業と金額を述べるだけ。それでは、どの様な町を目指しているのか伝わらない。

一般質問傍聴 (登壇順7番 乾議員)

3月3日一般質問 乾議員。懇談会で議員の勉強不足を問われた「新ゴミ処理施設

処理方式や運営の見直しをどうするのか。新施設建設費2倍にもなる状況を、中央広域環境施設組合での上板町の立ち位置としての考え方。町長に回答を求めた。

担当課より①そのままの方式で公設民営運用 ②そのままの方式で公設公営運用 ③焼却方式に変更 3つの見直し案から選択することが、現時点の状況。

副町長答弁は、組合議会は情報共有してきた事もあり、処理方式の方法に対しても上板町として提言してきた。計画としては令和8年までに新施設が稼働出来る様、進めていかなければならない。

町長答弁は、建設費の高騰は様々な状況から厳しいものに。新設事業としては、組合で決まりそうな流れを止める様な発言をして良いものかどうかと考えた。今までこの様な事(事業費が2倍に増額したこと)はなかったと思うので。この発言にも、唖然とした。首長として町を守る気持ちがあるのか(指揮力)を疑った。今までに無かったことなら、なおさら疑問を持って、具体的な根拠と町議会での話し合いが必要と、その場での了承は避けるべきではなかったか。バイオ方式では、業者が限定され価格の吊り上げが発生しやすく案の定、業者の入札は不調となった。その後、市長辞職により新施設建設の内容変更も新市長就任後となり事業の延期につながりそうだ。

この町長答弁から、何か突発的な事態が起きた時には、町長自身がどうしてよいのか分からず混乱し、状況を把握する事も出来ず、判断は誰かに頼ってしまう運営だと感じた。

 

水害減災対策として、「県営かんがい排水事業・六条暗渠改修工事」の今後

1994年から事業開始し、今年で29年目の事業になった。「事業のための用地所有者とも話が付いたようで」と乾議員は質問していたが、全ての用地に関してかどうかは県の方から詳細に回答があった訳ではない様だ。とにかく当初から用地交渉に難航している工事ゆえ、県や国としては最優先事業に出来ないため予算取りを遅らせ、延期延期の50年事業となっている。昨年は13.6m工事、今年は15m工事の予定。(本体費用1億1000万円、内上板町2.750万円)進捗率65.8%。

この「六条暗渠の事業」に町長自身が関心を持っていないため、例えば所有者との面談などに力を入れる事もなく放置状態。県主導の成り行き任せであるから、事業進行には進展が見られない。地元との対話も無いため、現場の状況が町にも見えていない。こういう状況で全ての町の事業が進んでるのだろうか。この流れはどこに問題があるのか。長引く事業から、他人任せの上板町の負の部分が見える。

役職に就いたら、自分の立場をよく理解し、町長はその立場から、議員はその立場から、覚悟を持って責任を果たすべき。選挙で選ばれる重みを議会で見せて頂きたい。

一般質問の傍聴 (登壇順5番 岩野議員)

3月3日岩野議員の一般質問傍聴。懇談会で私が提案した「学校統合と廃校後の施設利用

本年度、幼稚園児134名、小学校児506名。5年後の想定数、幼稚園児120名、小学校児424名。新年度から、幼稚園の統合から進めていくとの答弁があった。

教育長は、明確な統合について逃げた答弁だった。「小学校については、個人的には1学年1クラスのデメリットはあると思う。選択肢の中に小中一貫教育への方向もあると思っている。」誤解されることを恐れている前置き発言があった。統合は避けられない問題であるのに、反対されることに怯えている発言だった。人口減による統合のメリットについての発言を避けること事態、リーダーシップのない弱い印象が拭えない。課題に向き合わない消極さは上板町全体に見られる。だから、町は暗くて変われないイメージを持たれる。統合ではトップとしての「説明責任」を果たさなければならない。その覚悟は無いのかもしれない。

この時、岩野議員は「時期尚早かもしれないが、事務局長に統合についての考えを答えて頂きたい。」と質問した。開いた口が塞がらないとはこの事か。これは町長に聞く質問だろう。他の議員にも見られる町長抜きの答弁の求め方。松田町長になってからこの流れを議員の方から作ってきた。他の議会では見られない状況。

上板町の議会には町長不在。もしくは、議員自身が町長の存在を無視している。町長の存在感は無く、町長答弁無しで進む議会は、異常である。松田町長になってから、答弁を逃げる場面はあっても、私は町長に答弁を求めていた。しかし、今の議員は町長に強く答弁を求めないまま質問をしている。町長が答えないことを、習慣化しそれがおかしいことだと誰も気に留めず、恒常化している。自分たちの運営が議会の本筋から遥かに逸脱している事を知らないのか、分からないのか。

議会とは、住民から選ばれた議員と長が相互にけん制し合う事でより良い町の方向性を見極めていくのではないか。何を考えているのか分からない町長になってしまった。町長は必要とされていない様に見えた。そうさせたのは議員たちでは?

2023年 3月定例会開会

3月定例会が1日~15日までの日程で始まった。

1日   町長所信表明  

     町長による今年度の6号補正予算の説明

     町長による新年度の予算の重点説明 

     補正予算の審議 議員からの質問は無く、議会は「異議なし」で可決

一般質問 

1)柏木議員 国保のマイナカード移行について・畜産農家への支援・パートナーシップ制度導入・公営住宅への入居・保育所でのおむつ処理?

2日

2)坂東議員 高齢化農業者への新たな対策・児童生徒の部活動を地域で・今後の日常社会での活動変化・歴史民俗資料館の運営

3)富永議員 役場内電気代や諸経費の削減策・来庁舎への対応改善・ふるさと納税の見直し 

4)安田議員 新年度予算で公共施設計画・有害鳥獣被害対策・小中学校運営に対する協議内容 

3日 

5)岩野議員 幼稚園と小学校の統合行財政改革の推進  

6)青山議員 避難所の整備と訓練・コロナ対策の今後・人口減の対策  

7)乾議員  新年度予算の人件費とコスト削減新ゴミ処理施設計画の今後・六条暗渠工事の進捗・ため池廃止事業の在り方 

質問の内容を見て、住民との懇談会が定例会前に行われた事は、多少影響しているのではないかと思われる。 

懇談会の提案について(3)まとめ

●「Bグループ」から提案された案には、今後の懇談会についての在り方は考えて欲しいとの意見は多かった。もう少し、住民に分かりやすい議会の報告と、住民が素朴に思う疑問について、各議員の真摯な答弁のある会にしていただきたい。住民がアンケート調査で答えた、議会や議員に対しての疑問などを直接の話し合いで解決、納得出来る会にする事が求められているのではないだろうか。

財政問題は各議員が最も力を入れて質問するべき分野であると考える。厳しい財政であるが故、議員の義務的重要分野として毎回鋭い質問をするべきである。予算の審議は将来の町を存続させるか否かを決定させる力を持っているから。

議会議員へしっかりしろと言いたい住民が、集まっていたように思う。

懇談会の提案について(2)

⑩の議員の勉強不足の意見の中で、中央広域の新ゴミ処理施設の建設費の想定額が2倍近くに増額修正になった事を受け、組合議会に出席した上板町の議長・副議長がすんなりと認めたのはなぜかと問い詰めていた。どうしてそうなるのか、疑問質問しなかった理由を求めた。「Bグループ」5名の議員の中で、副議長の安田議員が組合議会に出席していた。

その質問に対して安田議員は「それは断れません。」「断れませんよ。」と住民に答えた。私はすかさず、「副議長として住民代表であり、まして上板町の議会の代表で組合議会に出席されていながら、質問しない等議員の責任を果たしていない。建設費が倍近くまで高騰した具体的な根拠は充分に発言し、協議すべき。」と言わせてもらった。しかし、まだ安田議員は「あの会に行けばその様なこと言える雰囲気でない。」何という発言。

住民代表であり、上板町からの代表である議員が雰囲気にのまれてどうする。そもそも、組合議会は関係自治体から代表者が出席し、運営の方法について議論していく場である。議論があり情報交換しながらより良い方向へ進めていく事である。代表とは堂々と問題点に対して是々非々で疑問を解明するだけの知識を身につけ、あらゆる議会、委員会、協議会、審議会に臨む事が求められている。出来なければ、上板町代表としての覚悟責任感無しと見なされる。しいては上板町自体が軽くみられる。代表になるべきではないと思うが・・・。

懇談会の提案について(1)

⑨の議員定数についての提案は数人が訴えた。いずれも定数は「人口減につき削減だ」という案であった。

このことは昨年の議会に対するアンケート調査の自由記述に表われていた。

住民からは、人口減であり議員活動が見えず、議会の審議内容を見て質の低下をあげる声も多く、厳しい内容が書かれていた。

解答で90人程が、今の13人は多いと感じている。板野郡内の議会と比べれば、はるかに人口の少ない上板町が同じ議員数とは贅沢である。4地区なので4人とか、北島町や松茂町と比較するなら10人以下1桁の定数が望ましいと。人口割で近隣と釣り合わせるなら8人か9人が適正数かもしれない。しかも議会を信頼出来ないという意見も結構あった。

今回懇談会を開いた事で、議員定数もこのような直接住民との話し合いで決められないだろうか。そうなれば他の議会に無い画期的な住民と共にある議会をアピール出来る。議員の方々は住民の皆さまにより、議席を頂き報酬を得られるのだから。住民皆さまの意見は貴重であると思う。

初 上板町議会議員と住民の懇談会

2023年2月18日(土)

  19時~20時40分(広報では19時から2時間と記載、かなり短時間で終了)

12名の議員で2名欠席(議会定例会には万全で臨むが、懇談会軽視の気持ちがあるのでは?)

以下の様にグループに分かれ、別室で意見提案の話し合いをする。

A グループ  本浄議員・坂東議員・前田議員・鈴木議員・富永議員・・・・・住民5名

B グループ  岩野議員・青山議員・柏木議員・安田議員・乾議員・・・・・住民7名

 議会改革委員長,鈴木議員より住民ひとり5分の提案説明時間で、議員の答弁は無いことを前提との前置き。私は「Bグループ」に入る。参加人数は少なく、議会への無関心があからさまである。しかし、住民の中には20代の男性や若い女性も参加し、議会に関心を持ってくれたことは大変喜ばしい。

Bグループから提案された内容の主なもの 

①地域おこし隊に求めるものを今後充分に見直すこと

②防災対策に住民参加を求める活動を取り入れる

③児童生徒の登下校の安全確保のあらゆる面からの早期対策 

④鳥獣被害に対しての具体策を県・猟友会含め効果的な取り組みが必要 

⑤高齢者の移動支援問題や子育て期間の保護者へのサポートを地域協力に求める住民自治活動の活発化  

⑥行政への関心を高めるため、広報の在り方は見直す(住民が主役、住民目線の記事が無い)

⑦次回の議会報告は予算の概要や議案の中で大切なものや各議員の賛否の理由を記事に、一般質問は短く 

⑧公共施設は耐震化しても既に老朽化。小学校は統合し新土地に新校舎を。旧校舎や体育館を住民や企業へ貸出し、地区地区で新たな活動や事業が活発に取り組めるよう、早くから話し合うこと         

⑨議会議員の定数削減に向けて、住民を交えての話し合いを(定数削減は議員のみに任せるべきでない) 

⑩議員各位は勉強不足。厳しい財政状況を認識し予算配分は適正か監視・批判の質問を(町の将来のため)     

⑪人口減は税収減。行政改革は組織の在り方を、財政改革はまず職員数の適正化を追及すること

⑫今回の懇談会のテーマに違和感。まず、議員と住民の距離を近づける、知るための対話会とすべき   

⑬懇談会の出発点は、議員活動が見えていないため、住民が素朴に考える疑問点に議員が答えてほしい  

⑭懇談会が20代,30代世代対象にも行って欲しい

⑮負の遺産と言われる「技の館」はどの様な運営になっているのか。潰して欲しいが各議員はどう考える

⑯土地開発公社を設置して、土地の有効活用は出来ないものか