決算を審査された監査委員より審査結果の報告

議会選出の監査委員である村上議員からの報告だった。最初の発言が「監査報告を私自ら申し出ました。審査の結果報告です。・・・」

いつもなら、慣例で民間から選ばれた代表監査委員が、「歳入歳出決算審査意見書」を概要と結果について、総括・歳入・歳出に分け、詳しく丁寧に説明されていた。

ところが、村上議員は題目と結果だけを述べ、「その事項については(数字上)いずれも正確・適正であると認められた」と報告。最後は議員に対して、「ご高覧をよろしくお願いします」で締めくくった。議会は誰のために何のために行われているのか。そこに納税者としての住民は存在しているのか。住民に分かりやすく行政運営を報告する使命があるという事を忘れているのではないだろうか。

報告終了後、議員に質問した。代表監査委員が欠席し代理で報告したがその説明もなく、その報告では内容が全く分からないと。村上議員は「監査委員は私事都合により欠席で、私は報告(審査意見書)を拒む事も出来た。報告はしなくてもよいのだ。」と答えた。毎年、丁寧な説明だった慣例を、この情報公開を求められている時代に、簡略化するのは方向違い。議会は議長権限で運営されている。議員の質問に対して答える執行部局の説明員は議長の要請で出席する。よって欠席した場合、議長が理由や代理説明者を指名する事ではないのだろうかと思うが。

監査委員から審査意見の内容を聞く事が出来ず、その後、議員からも決算について質問が無ければ、使ってしまった予算についての事はそれでいいじゃないかで終わってしまう。決算報告を受け質問無しでは、予算効果と行政効果を客観的に判断する時間を無くしたも同然。議会の存在意義をひとつ失ってしまった定例会だと感じた。決算認定制度がなぜ必要なのか。今後の改善や反省事項の把握と活用が、議会での決算認定の一番大きな意義であると、議員必携に謳われている。

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